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井上 義教; 藤田 稔
保健物理, 8(2), p.93 - 99, 1973/02
1960年ごろから人間の染色体研究技術が、末梢血白血球培養法の改良等により進歩し、電離放射線によって生ずる白血球の染色体異常に関する研究が盛んとなり、多くの成果がもたらされた。その結果、染色体が放射線による異常誘発に対して高い感受性をもっており、吸収線量と染色体異常発生率との間にある厳密な関連があることが分かった。染色体異常発生率に関与する種々の要因-培養時間、線量率、線質、被曝後の採決時間、照射時の温度等-に関する研究がなされた。生物学的線量計測法として末梢血白血球の染色体異常発生率を利用しようとする機運がここ数年世界各国で高まってきた。特に事故時における被曝者の被曝線量の推定に最も有望な方法を与えるものと考えられている。しかし、1日に観察できる細胞数は多くはないので、被曝線量推定の精度にも限界があり、一層精度をあげるために染色体像の自動解析装置の開発が望まれている。